用語解説


 

◆療育に関係した用語

 

 

ABA

英語の頭文字(Applied Behavior Analisis)から ABAと呼ばれています。

療育では、行動療法・応用行動分析とも呼ばれ 同じ意味です。

ABAは、子どもの行動の機能を分析し、望ましい行動としてのスキルを教え、不適切な行動に対処することで、行動改善を支援する療法です。

RDI

英語の頭文字(Relationship Development Intervention)からRDIと呼ばれています。

日本語では、対人関係発達指導法と言われます。

RDIは、自分で学ぶ力をつけること、健常児の発達過程を学んでいきます。

相手を参照したり、表情で強化したりと非言語でのコミュニケーションを重視します。

感覚統合療法

自閉症・発達障害児の表に見えている現象(たとえば、線がまっすぐかけない・まっすぐ座っていられない等)から、その裏に潜む感覚面での発達の凸凹を把握し、凹んでいる感覚を伸ばす遊びでアプローチをする療法。

 

 

音楽療法

音楽の持つ力で、子どもの未発達な機能を向上させていく療育方法。

心身に働きかけるので、体と脳のつながりに改善が見込まれます。

習い事によくある幼児のリトミックなども音楽療法の一つといえます。

 

 

ムーブメント

運動遊びを原点とした発達支援法。

子どもの自発的、自主的な遊びを尊重し、楽しく活動する中で「動くこと」を通して心身の調和のとれた発達を支援する事を目的としています。

子どもたちが、遊びたくなるようなカラフルで楽しそうな遊具を使うことが多く、バルーンなどが有名です。良い遊具は動きを引き出し、創造性を育て、教育・療育効果を高めますと言われるほど、「こどもが自分で遊んでみたいと思う気持ち」に寄り添う事を大事にします。

 

 

TEACCH

子どもたちそれぞれの特性に合わせて、環境をわかりやすく構造化する、というのが最初にすることですので、療育の場だけでなく家庭も子どもに合わせて構造化する必要があるため、ご両親も一緒に学ぶことが大事です。(こちらのサイトが詳しいので、もっと深く知りたい方はどうぞ)

 

 

ペクス(PECS)

絵カード交換式コミュニケーションシステム。

自閉症、その他のコミュニケーション障害を持つ人がコミュニケーションを自発で行う事を教えるための絵カードを使った代替えコミュニケーション。

たとえば、「リンゴちょうだい」と言葉で言う代わりに「リンゴ」の絵カードを手渡す、など。

 

 

マカトン

言葉や発達に遅れがある人の対話のためにイギリスで考案されたコミュニケーションの方法。

知的障害を合わせ持つ人を対象に開発された簡易な手話です。

現在では、知的障害者や、ダウン症、自閉症を持つ人達にも広く適用されています。

 

 一般的な手話とちがって、文章の中核のみを伝えることを大切にしているため、細かいニュアンスなどを理解しづらい知的障害児には、シンプルでわかりやすいコミュニケーション方法になっています。

 

◆よく聞く専門用語

 

 

OT

作業療法士。医療の現場において、リハビリテーションを担当する専門職の一つ。発達障害児の療育の分野では、感覚統合遊びや、手工芸による指先の巧緻性の訓練などを行うことで、身体性を高めていくことを行う。一般に、理学療法士が体幹や下半身などの粗大運動のリハビリを行うのに対して、作業療法士は、上半身~手先を用いた微細運動のリハビリを行っていることが多い。

 

 

ST

言語聴覚士。医療の現場において、リハビリテーションを担当する専門職の一つ。聞く、話す、食べる、といったコミュニケーションと、口の中のことを専門に扱う。たとえば、嚥下障害といった呑み込みがうまくできない場合のリハビリや、吃音(どもること)や構音(音声を作ること)などの指導も行う。発達障害児の偏食に、嚥下の問題がある場合が潜んでいたりするので、そういった相談にも乗ってくれる。

 

 

PT

理学療法士。医療の現場に置いて、リハビリテーションを担当する専門職の一つ。座る、立つ、歩くなどの基本的な動きができるようサポートと指導をする。一般に、作業療法士が上半身~手先を用いた微細運動のリハビリを行うのに対して、理学療法士は体幹~下半身を使った粗大運動のリハビリを行うことが多い。

 

 

SST

 

ソーシャルスキルトレーニング(エス・エス・ティ,社会生活技能訓練)。認知や学習に問題のある発達障害のお子さんに、場面を設定したうえで、事前情報(社会のルールなど)を与えたうえで、ロールプレイングの手法を用い、実際の社会生活に適応できるスキルを身に着けてもらう訓練。

 

◆相談窓口

 

 

児童相談所

児童福祉に関わることを担当する行政施設。相模原市の児童相談所は淵野辺にあります。発達相談にも乗ってくますので、心配事や不安なことは、こちらでも話せます。

 

 

 

子ども家庭相談課

育児の不安全般に相談に乗ってくれます。相模原市では各区に一つずつ窓口があります。それぞれの区役所にあり、電話での相談にも対応してくれます。

 

 

発達支援センター

 

 

発達障害のあるご本人に家族の困りごとの相談に乗ってくれます。乳幼児~成人まで対応してくれます。ただ、乳幼児で療育が必要な場合は、こども家庭相談課の方が、対応が早いかもしれません。 

 

◆学校関係の用語

 

 

支援級

 

正確には【特別支援学級】といいます。

 

特別支援学級は、障がいがあるために、通常の学級における指導では十分な指導の効果を上 げることが困難な児童生徒に対し、きめ細かな教育を行うために、小学校及び中学校の中に、 特別に設置された少人数の学級です。

 

支援級から普通級への移籍も、普通級から支援級への移籍も、どちらもできますので、その時のお子さんの状態に合わせて選べると良いかと思います。

 

 

通級

 

正確には【通級指導教室】といいます。

 

通級指導教室は、子どもの学習や生活上の困難を改善・克服し、自立を支援するための指導を行う場所です。

支援を必要としている児童・生徒が、小・中学校の通常の学級で授業を受けながら、週に1度通っています。

市内には、「サポートルーム」と「きこえとことばの教室」の2種類の教室が、それぞれ5校ずつ設置されています。

 

◎サポートルーム

対人関係やコミュニケーションなどを苦手と感じている子どもを対象に、自分の気持ちや考えの適切な伝え方や、感情をコントロールする力を育て、学校生活をスムーズに送れるようにすることを目的としています。

対象⇒通常の学級に在籍し、対人関係やコミュニケーションなどに課題を感じている小・中学生

指導の形態⇒原則、週1回90分の個別指導とグループ指導を行います。

※中学生は毎週、通級の曜日と時間が変わります。

※小学生は、通級時に保護者の送迎が必要です。通級時の児童・生徒の往復の交通費が支給されます。

設置校⇒広陵・弥栄小学校、中沢・上溝・上鶴間中学校

 

◎きこえとことばの教室

聞いたり話したりすることを苦手と感じている子どもを対象に、言葉に関わる力を育てたり、学校生活や社会生活への適応力を高めたりすることを目的としています。

対象⇒通常の学級に在籍し、発音が不明瞭、吃音、言葉の発達の遅れ、コミュニケーションを取るのが苦手、難聴、かん黙など、言葉に関わる課題を感じている小学生

指導の形態⇒原則、週1回90分の個別指導とグループ指導を行います。

※保護者が別室から指導の様子を見ることができる教室もあります。

※通級時に保護者の送迎が必要です。通級時の児童の往復の交通費が支給されます。

設置校⇒橋本・中野・並木・南大野・桜台小学校

 

子どものことで気になることがあったら、気軽に担任の先生に相談してください。

問い合わせ⇒学校教育課 042-704-8917 

 

◎通級には、保護者への支援はありますか?

 

保護者からの相談も日常的に受け付けていて、適切な情報提供もあるようです。保護者懇談会では、保護者相互の話し合いを深め子どもへのかかわりをお互いに学べるように配慮されているそうです。

 

◎通級に通うにはどのような手続きが必要ですか?

 

①保護者の依頼⇒担任との相談⇒校長への報告

②教育委員会学校教育課によるこども観察

③通級指導教室と連絡調整

④保護者への教育相談日の連絡

⑤対象校での教育相談の実施

⑥通級指導教室の通級判定会議

⑦保護者・学校への通知(入級または不入級)

 

 

※入級の場合は、次の学期から通級開始となります。通級への在籍は二年ごとに見直しがあります。

◆発達検査

 

発達検査(はったつけんさ)とは、主に乳幼児や小学生の発達の度合いを調べ、養育に役立てるための検査です。知能検査、性格検査などとともに、心理検査の一種です。

療育手帳の取得は、発達度合いではなく知能が判定の基準になるため、病院や施設での検査は知能を図るものになります。

 

よく使われる知能検査としては、ウェクスラー知能検査、田中ビネー知能検査、KーABC知能検査等がありますが、未就園の幼児など、知能面での評価が難しいときは、発達検査として、新版K式発達検査が行われることもあります。

 

どこで受けられるの?

 

◆子どもの預け先を知りたい

 

 

児童発達支援事業

 

障害のある児童が通所し、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練を行います。

ざっくり言ってしまうと、まだ学校に行ってない子どもたちの居場所と療育的なニーズをいっぺんに満たす場所です。集団、個別、母子分離、母子同室等、いろんなやり方があるので、各施設がどういう方法を行っているのかを知って、自分が必要だと思うところに行きましょう。

 

 

放課後等デイサービス

 

就学している障害のある児童が、授業の終了後、または休業日に通所し、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進を行います。

簡単に言ってしまうと、療育的機能を持った学童保育所のようなものです。

学校まで迎えに行って、時間まで預かり、自宅まで送り届けてくれるサービスをしているところもあります。

 

 

統合保育

 

障害児を健常児と一緒に保育すること。統合保育は,健常者が幼児のころから障害児と接することによって自然に理解を深めていく、障害児は刺激を受けて成長し積極的な社会参加の土台となるなど大きな意義を持っています。

 

 

 

 

統合保育について、対応している園一覧年度によっては人員の不足などで対応できないこともあるようです。あきらめずに、何か所か相談してみてください)